がんの種類・症状

ペットがかかりやすいがんがあります。

ご自分のペットがどのようながんにかかりやすいのかを知っておくことも大切です。

乳腺腫瘍

避妊手術をしていないメスのわんちゃん、ねこちゃんが高齢になってくると乳腺腫瘍にかかりやすくなります。
特に10歳前後の犬に多く見られ、ペットの腫瘍の中でもっとも多く見られる腫瘍です。
高齢になってから発症しないように、メスのわんちゃん、ねこちゃんは避妊をすることで乳腺腫瘍のリスクを下げることができますので、幼いうちに避妊手術をお薦めしています。
乳腺は、胸や下腹部辺りまで広範囲にありますので、その周辺にしこりやおできのようなものを見つけたら乳腺腫瘍の可能性があります。できるだけ早く診察を受けましょう。

皮膚腫瘍

皮膚腫瘍にはいくつかの種類があり、それぞれ発症する場所や症状が異なります。

1肥満細胞腫

肥満細胞腫の多くは、腫瘍のある部分に毛がありません。
その他にも、腫瘍の周囲が赤くはれることで、ひどい皮膚炎のようになっていたり、出血を伴うほどの炎症が起きたりしている場合などがあります。
皮膚腫瘍の原因は、はっきりとはわかっていませんが、犬種による要因や炎症などが慢性化して発症する場合などもあるようです。皮膚腫瘍が転移すると、食欲不振になり、下痢や嘔吐などの症状も見られます。症状によって治療方法は違いますが、外科的な処置(手術)が出来るものと、化学療法で治療する場合とに分かれます。
食欲不振や下痢、嘔吐などの症状が見られた場合は、早めに診察を受けましょう。

2扁平上皮がん

皮膚腫瘍には、メラニン細胞ががん化した「メラノーマ」や、線維芽細胞ががん化した「線維肉腫」などがありますが、「扁平上皮がん」は、皮膚のいちばん表にある扁平上皮細胞ががん化した状態をいいます。爪の周りや口の粘膜、皮膚全般、気管支などに出来るがんで、赤くかたいしこりが出来たり、ただれのような症状が見られたりします。がんが小さく手術が可能な場合は手術で除去できますが、取り除くことが難しい場所や難しい状態の場合は抗がん剤などで治療をします。
一見、傷や皮膚病と同じように見えますので、できるだけ早い段階で診察を受けてください。

3肛門周囲腺腫

肛門周囲腺腫はおもに去勢をしていないオスに発症しやすいがんです。
肛門の周りに硬いしこりが出来ますが、早い段階であれば、外科手術で除去することが可能です。
肛門周囲腺腫は去勢手術を行うことでリスクを下げることが知られていますので、再発を防ぐために、去勢手術をすることをお薦めしています。
頻繁にお尻をなめたり搔いたりするしぐさがある時は、早めに診察を受けて下さい。

4肛門嚢腺がん

肛門の斜め下左右にある肛門臭腺ががん化した悪性腫瘍で、腰下リンパ節が肺などに転移し、放置すると高カルシウム血症で腎臓をいためたり、腰下リンパ節の腫大により直腸が圧迫され、排便困難となります。

血管肉腫

心、肝、腎、脾臓など、血管の多い臓器ならどこでも発症する悪性腫瘍です。
特に脾臓に多く発症し、転移しやすいことから、進行が早いがんです。
お腹を触って、「腫れている」「皮膚の病変がある」「触るとコリコリとした感触がある」などの場合は早めに診察を受けましょう。

リンパ腫

免疫を担うリンパががんにおかされる病気で、原因はわかっていません。
ラブラドールレトリバー、ゴールデンレトリバー、コッカースパニエル、ボクサーなどがかかりやすいことが知られていますが、体全体のリンパ節が何か所も腫れたり、食欲不振、元気がないなどの症状が見られたりします。悪性リンパ腫の場合、進行が早く治療を受けなかった場合、60~100日程しか生存できない場合があります。
あごやひざの後ろなどにあるリンパ節を触って、腫れていたら、早めに診察を受けて下さい。
抗がん剤の投与による化学療法がおもな治療となります。

骨肉腫

骨肉腫は大型犬に多くみられるがんです。
体の大きな大型犬は普段から体重を4本の脚で支えている為、どうしても手首やひざ、骨盤などに負担がかかることから、四肢などに発症することが多いようです。
腫れや痛みを伴うため、歩き方がおかしいなどの様子がみられたら早めに診察を受けましょう。
当院では、肉腫に有効な分子標的薬(トセラニブ)や、抗がん剤(シクロフォスファミド)を少量投与する「メトロノーム治療」を行っています。
「メトロノーム治療」は、肉腫を発症したわんちゃんの飼い主さんに、負担のかからない最新治療でもありますので、セカンドオピニオンとしてもぜひ一度ご相談下さい。

長居動物病院 電話番号06-6693-4801

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